西条酒の歴史とは?東広島市の不動産屋が解説
西条は、兵庫県の灘・京都府の伏見とともに「日本三大銘醸地」と称されているのをご存知ですか?
東広島市に住むことをお考えならば、ぜひ西条酒の歴史について知っておきましょう!
□西条酒とは
広島県東広島市西条地区で作られる日本酒です。
盆地である西条は、周囲の山からもたらされる水が美味しいため、酒造りの発酵や貯蔵に適した環境です。
西条酒は、そのような環境を活かして作られた酒だということです。
□西条酒の歴史
*江戸時代〜明治時代
江戸時代の終わり頃から、西条酒は作られ始めました。
三浦仙三郎をご存知でしょうか?
安芸津の出身で1876年(明治9年)に地元安芸津、三津で酒造業を起こしました。
始めは、灘の酒造方法をまねて作ったと考えられています。
しかし、灘の水は硬水であったのに対し、西条の水は軟水であり水の性質が異なっていたため、灘をまねただけでは美味しい酒を作ることはできませんでした。
三浦仙三郎は、灘、伏見で酒造を一から研究しなおし、1892年(明治25年)になってようやく水質の違いによってできる酒に違いが出ることを突き止め、西条独自の醸造法を生み出しました。
その醸造法がその後、「吟醸造り」と呼ばれ、全国に広まりました。
そんなことから、三浦仙三郎は広島西条の吟醸酒産みの親とも言われているのです。
また、明治の中頃には、町の中心に鉄道ができ、その線路沿いにある商家が酒造りを始めました。
*大正時代〜昭和時代
大正の初めに、西条は「酒都西条」と呼ばれる一大銘醸地になりました。
大正の中頃には、鉄道の線路沿いに3つの酒造会社が誕生します。
そして、昭和の初めには、吟醸酒造りには欠かせない竪型精米機が生まれました。
竪型精米機とは、酒造用に用いる精白割合の高い白米を得るための精米機のことです。
精米機ができたことで酒を作る効率も上がり、西条酒が広まるきっかけとなりました。
*現在
現在では、東広島市のあちこちで、西条酒が作られています。
特に、高原台地では、夏の昼夜の温度差と良質な水によって、質の高い酒米が作られています。
また、春には東広島市内にある酒類総合研究所で全国の吟醸酒の審査が行なわれ、秋には全国の酒を一堂に集めた酒まつりがJR西条駅周辺で開催されています。
今年の酒祭りは、全国約1000銘柄の日本酒が試飲できる酒ひろばや、名物「美酒鍋」が味わえる会場を設ける予定です。
□さいごに
このように、西条酒には江戸時代から現在に至るまでの長い歴史があります。
ぜひ、西条酒を飲んでみてはいかがでしょうか。